どこまーでも、どこまーでも、はてしーなーいー業務~

生きているかーぎーりー、仕事、オワラナイ~。

 

夢から覚めないタイプのおじさん、おつかれさまです。高橋です。

カーシェアリング市場で一人勝ちしてるタイムズさんから学ぶことが多いようです。

あんまり車産業には詳しくないのだけど、基本的なビジネス原理は一緒なので、勝てるプロダクトやサービスは勝つべくして勝てるし、それらから学べることもとても多い。

 

プロダクト哲学とか、実現したい理想の共有とか、カスタマーや社会に対してあるべき姿、みたいなものが欠けると、どんなに集客投資やA/BテストだのCVR改善を頑張ったところで結局”ギョーカイの部品”と化す。これはユーザー側の選択の自由と多様化が進んだ21世紀において致し方のないこと。

日々、正しいことに貪欲に精進するしかない。と思ったので備忘録としてまとめます。

◆そのサービスはマーケットよりも早く大きくなっているか。

大事なのは、カーシェア業界が伸びているからパーク24も伸びているわけではなくて、パーク24が業界を牽引していること。

という分析にもあるとおり、事業が大きくなっていくと感じていても、マーケットがそもそも成長しているので、その右肩上がりな傾きに”上手く乗れているだけ”なケースがある。

これは評価には値しないし、自身も調子に乗ってはいけない。

市場が成長していて伸びるのは当たりまえ。市場伸び率と100%同じ傾きの成長はプラスマイナス0であり、現状維持以外のなにものでもない。市場成長率の鈍化や革新的な競合の参入でいとも簡単に陥落しうる非常にリスキーな状態。

健康診断でいえば、赤信号よりの黄色信号にほかならない。

 

◆そのサービスルールメイカーになれるか

上記した通り、マーケットのルールと(良い意味で)異なる動きをすることはとても重要であり、そういうプレイヤーがそのスタンダードを破壊し、次のルールを敷設していくと思っている。

たとえば、カーシェアリングという市場は、「自動車産業」という市場に内包されるが、内側から「所有と共有」「購入と貸借」という観点でルールを塗り替えつつある。

カーシェアの可能性は甘くみてはいけないと思う。若者の車離れどころではなく、自動車自体が単なる産業部品の1つになってしまう。その時には全てを握るのはプラットフォーマーで、

仮にそこをメーカーが獲れなければもう自動車メーカーが自動車産業の主役ではなくなってしまうかもしれない。

 

まさにこのとおりで、いわゆる「購買・所有」がルールだった時代に、その供給元となるメーカーは市場の伸び方を決定づけるルールメイカーだったが、時代が変わり、自動車との関わり方が変わってきている今、ユーザーとの接点を今まで通りキープしているだけでは、新たな価値観に顧客を奪われることになる。

そしてその時、顧客体験や機能面における優位性がないと判断されると、ユーザーは利便性に従って一気に大移動をする。

それが、生活者と自動車を結ぶプラットフォームとなったとき、メーカーはただの「部品」に成り下がる。

旧型の巨人は、各市場において改めてルールメイカーとなれるよう、本気で物事を考え自身を変えていかないと、あっという間に存在感を無くす。そういう時代が来てしまっている。

 

 ◆この時代、”勝てるプロダクト開発”をするにはどうしたらよいか。

タイムズ社は以下のように分析されている。

 

ユーザー視点のサービス設計とICTの活用。誰でも解ってはいる事をパーク24は何故実行できるのか?はこう見る。

1.アウトサイダー、独立系だから

タイムズは自動車メーカーの影響を受けない独立系である。メーカーが考えるサービスは大概クソだ。

2.経営がユーザー、地主、自社の三方よしを理解してる。

よく見ると、経営陣には不動産出でも、レンタカー屋出でも、自動車メーカー出でもない元リクルートの人間がいっぱいいる。

カーシェアは典型的なリクルート的な「ハッピートライアングル」な事業だからだ。

3.自社システム部門が大きくデータドリブンだ

僕の独自の調査によると、タイムズモビリティの自社システム部門は60人?100人位の規模だ。

これはかなり大きく、しかもビッグデータの分析にかなり力を入れている。この決断ができる不動産屋がどれだけいるだろう?凄い事だと思う。

参照:http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65879405.html

 

この内容については僕自身も大いに共感する。(すごい偉そうな言い方で超恐縮だけど)

 

とかく”時代を変えるのはヨソモノ・バカモノ・ワカモノである”という言葉があるが、これが本当に当てはまるのが面白い。世界で言えばGoogle、日本で言えばリクルートといった、多業種横断的な事業展開をしている企業は、「何にもわかってない外部参入者」だからこそ、新規で参入したマーケットで本質的なサービス設計や事業展開が出来ていたりする。

どんな市場でも、勝つプロダクトはマーケットから評価されるプロダクトであるし、勝てるべくして勝っているわけである。

 

冒頭でも記載したけど、プロダクト哲学とか、実現したい理想の共有とか、カスタマーや社会に対してあるべき姿、みたいなものが欠けると、どんなに集客投資やA/BテストだのCVR改善を頑張ったところで結局”ギョーカイの部品”と化す。

本当にそう。

 

株主や社内、自社利益も大切だけれども、ユーザーを見失うことだけは避けなければならない。

「よりマーケットのことを考えたプロダクト」に対する対抗策は、”よりマーケットのことを本質的に考える”ことしか存在しない。

 

肝に銘じて、今週もおつかれさまでした。

来週からまた頑張ろう。

 

 

なんつって。