負けないこと投げ出さないこと逃げ出さないこと信じぬくこと、ダメになりそうなとき、は、だいたい全部ダメ~。
どうもおつかれさまです。げつようびですね。
Nintendo switchほしい。
その広告、ちゃんと効果測れてますか?広告費を半分にしたfreeeのアトリビューション分析事例
という記事を読みまして、思ったことがあるので(まったく広告の担当じゃないけど)簡単にアトリビューションモデルの活用について思ってることを忘備録的にまとめます。
もちろんアトリビューションを活用した投資ポートフォリオの最適化という話題については既知で、それこそ海外でちょうど流行り始めたのは5年前くらいだったか。代理店にいたときは「これで広告投資めっちゃ進むやん。あとこういうコンサルめっちゃおもしろそう・・・」と夢見ていろいろ勉強しました。
Outlines
アトリビューションモデルによるマーケティングってなんやねん
アトリビューションモデルによるマーケティングってなんやねん、というと、この図が素晴らしいです。
ユーザーがサービスやブランドと接触した接点を洗い出し、投資価値換算する手法。
有料集客と無料集客を跨いで経路分析し、コストの発生しているものについては割り戻して効率(ROI)を見る。
あとは数理モデルなんかを使って「固定コストのもとでCV数(あるいは売上)を最大化する予算配分」を求めてそれ通りにいろんなチャネルや顧客接点にコストを分配したりする。
めっちゃ本質的やん。やっぱりデジタルマーケティングって無敵だぜ!!!
で、
結論、個人的には集客投資判断にはラストクリックモデルを推奨している。
これは大前提、そのサービスやブランドの成長具合やマーケティング施策の習熟度、フェーズや他チャネルにおける投資具合にもよるんだけど、仮にオフラインでブランディング、オンラインでダイレクトレスポンスを追うのであれば、と付け加えとく。宗教戦争に発展するので。
アトリビューション、やりたいのにまだ出来てない理由は2点くらい思いつく。
アトリビューションモデルが採用されない理由
①変数が多すぎて正しい分析ができない
大きなブランド、サービスとなると、Webの集客であればWebマーケティングのチームで管理できるが、集客に絞ったとてオフラインだったりマス広告、ショットの連動、ソーシャル、トレンド、競合動向など、様々な変数が存在する。(しかも全然異なる指標を最大化するために配分されてたりする)
そのほか、”ちゃんと”分析をするのであれば天候だとか気温、交通状況だとか、テレビ・マスコミだとか、そういういろんなものをぶっこんでいかないと最適なモデルは組めない。これが現状工数的にも実現不可能なので、それらが出来るまではアトリビューションとか言いださないほうがいい。って思ってる。
結局のところ間接効果として再評価されるのは生活者のデジタルアクション上におけるブランド接触だけであって、デジタルのマーケティングやアドテクノロジーはそれ自体が全体からすれば一部のエコシステムに過ぎず、消費体験全体を加味しない評価って適切なんだっけ?っていう感情が強いのでぃす。
仮に、ユーザーの意思決定と行動に影響を与える要素を統計的な信頼の元で抜粋して利用するにしても、ちょっとそれの検証がいちいちできるとは思えない。(広告担当者とデータサイエンスのひとがしんじゃいそう。)
わかんないもの、がわかんない以上、「わかんないうえで最善の改善をしてる」という前提で、変化する世の中に対して柔軟性を持っていた方がいいと判断している。
②そもそもそのアトリビューションモデルが正しいかわかんない
上の事例だとアトリビューションスコア(ユーザーのCVパスにおける全接触を貢献度別に評価したもの)を均等に配置してますが、これって本当に均等な評価でいいんでしょうかね。というのが、もうデジタルマーケティング業界において5-6年やりとりされてて着地を見せない議論。
(freeeさんも分かりやすい事例で説明してくれてるんだと思います)
最終的にやっぱり押し切ったチャネルが評価されるべきでしょ=ラストタッチアトリビューションモデル
いやいや、そもそも商品やブランドのことを知る機会となったチャネルが大事でしょ=ファーストタッチアトリビューションもでる
が片付かない。
個人的には「いや待て、そんなにきっぱりきっちりしたモデルになるの?実際。」派なので、回答としては「まだわかんないよねー」です。
あと、あんまり変数の多い強固なモデルを作ると、新たな変数が発生したときに、また作り直しになって施策のサイクルに支障をきたす。
時流に乗り遅れちゃう。
じゃあどうすんのさ!!
ROASをもとに投資しよう、が採択されるわけですね。
ROAS=Return of Ad Spend、つまりは「広告投資におけるリターン」の最大化という動き。
ROAS100%で投資に対して利益(あるいは売上)がトントン。100%切ると広告投下は赤字で、100%を超えるとその段階では投資に対して利益が出ている、っていうことになる。
結局問題点ってここで、
しかし、中間KPI(サインアップ数)で評価してしまうと、会計ソフトが本当に欲しい人から、ただ試したいだけの人までいろいろなエンゲージメントの人がいるため、全てのサインアップが売上に直結するとは限らない。
freeeは、クラウド会計というサービスの特性上、頻繁に訪問するサービス。多くのユーザーが、お気に入りに登録するため、実際に課金契約する際もお気に入り経由が多くなるんだとか。
ここでいうと「売上につながるサインアップをすべてのなかで最大化する」という転換になります。
配信比率の細かい運用だったり入札なんかは、もう人がやるよりマシーンで自動化しちゃったほうが(ほとんどのケースで)いいし、代理店さんだったとしてもいわゆるアド運用の人たちの腕の見せ所って、そういう学習のさせ方とか戦略・配信設計、アカウントの組み方になってきてるので、そういう指標(最もコントローラブルで、最もクリティカルな要素)を最大化するように、戦術を組めばよい、というのが一つの答えだと思っている。
もちろん、これは「現状正しさを追求し切れていないから」であって、「これが事業の投資戦略的に正しい」と言い切れるのであれば、ラストクリックどっかん投資モデルよりもアトリビューションを活用できるほうがいい。freeeさんはもちろん記事のインタビューでその辺の一番おいしいところを公開してくれないけれども、その思想のもとに投資判断ができているのは、シンプルに”すごい”と思った。
アトリビューション、思うに。
最終的にそれはデジタル上で接触を確認できたユーザー行動の可視化にとどまるわけで、それで「CVが増える」とかではないんですよね、大前提。(増やすように動く、はできると思うけれども)
全てを正しく明らかにする、っていうのは出来ればいいし、できてるべきなんだけれども、それにとらわれて「分からないものをわかるように処理する」よりも、「わからないものもある前提で(ファクトに対して)最善」がいいとおもうんだ。
技術も理論も進んで、局所最適の合計よりも全体最適の合計のほうが大きい時代になって参りました。
そんなマーケティング業務をひとつなぎにする大秘宝を求めて、
今夜もグランドライン(終電)を越えていこうぜ!!
冒険はまだ始まったばっかりだ!
なんつって!!!(キマッた)