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超一流になるのは才能か努力か、そもそも超一流を目指すのか?

2017年になったと思ったら、もう1月の3分の1が終わるんですってよ。

2,017年の36分の1がもう終わるなんて、そんな切り詰め方で生きていきたい、そんな感じです。

どうもおつかれさまです。

 

近場でこの本が好評だそうなのでちょっと見てみました。

 

最近のAmazonさんはすごくて、「もうほぼ要約じゃねえか」ていう精度であらすじを公開してくれていたりします。

この書籍も上記のリンク先のページで以下のようなサマリを確認することができます。

著者のアンダース・エリクソン教授は、「超一流」研究の第一人者。
『タイム』『ニューヨーク・タイムズ』をはじめ、各紙誌で取り上げられ、
世界中から大きな注目を集めた自身の研究結果の全てを、本書で初公開!

チェス、バイオリン、テニス、数学……。
世界中のトッププレーヤーたちを、30年以上にわたって科学的に研究。
そして導き出された「超一流」への鉄則とは?

 

ということで、いわゆる「超一流」の方々の流儀というものを傾向化してまとめた内容になってるんだそうです。

 

早速、鉄則も公開しちゃう。

 

■10の鉄則

鉄則1:自分の能力を少しだけ超える負荷をかけつづける
鉄則2:「これで十分」の範囲にとどまっていると、一度身につけたスキルは落ちていく
鉄則3:グループではなく、一人で没頭する時間を確保する
鉄則4:自分の弱点を特定し、それを克服するための課題を徹底的に繰り返す
鉄則5:練習を「楽しい」と感じていては、トッププレーヤーにはなれない
鉄則6:これ以上集中できないと思った時点で練習や勉強はうちきる
鉄則7:上達が頭打ちになったときは、取り組むメニューを少しだけ変えてみる
鉄則8:即座にフィードバックを得ることで、学習の速度は劇的に上がる
鉄則9:オンの時間とオフの時間をはっきり分け、一日のスケジュールを組む
鉄則10:どんな能力も生まれつきの才能ではなく、学習の質と量で決まる

 

なるほど、なかなかのハードワークですね。

スポーツや芸術、競技的なものにおける習熟のさせ方にはとても利きそうな印象を受けます。

「他人よりやろう」という相対的な指標のクリアの仕方に近いイメージを受けますね。

 

 

そして目次も軽い説明文付きで公開しちゃう。

すごい。

 

■目次

 

【目次】

■序 章 絶対音感は生まれつきのものか?
絶対音感は、その言葉の意味するところから、生まれつき持っている人と
持っていない人に分かれていると考えられてきた。ところが、幼少期にある練習をすれば、ほぼ全員が絶対音感を身につけることができる、ということがわかってきた。

■第一章 コンフォート・ゾーンから飛び出す「限界的練習」
短期記憶では、7ケタの数字を覚えるのが限界。実は、それは誤った常識だ。
私と特別な練習を繰り返した学生は、最終的に82ケタも記憶することができたのだ。
限界を少し超える負荷を自身にかけつづける。そこに秘密がある。

■第二章 脳の適応性を引き出す
限界的練習によって、最も変化が起こるのは脳である。たとえば、バイオリニストや
チェリストは練習を積むうちに、演奏において最も重要な左手指を制御する脳の領域が
大きくなる。こうした脳の変化こそがあらゆる「能力」の正体なのだ。

ここで言われているのは、

 

①能力と言われるものは後天的なものである

②適切にキャパシティーを少し超える程度の負荷をかけ続けると脳が変化する

③脳の変化こそが、能力の習得になる。

 

って感じですね。

このフレームワークを得られただけで結構な価値がある・・・!

 

■第三章 心的イメージを磨きあげる
チェスのグランドマスターは試合途中のチェス盤を数秒見るだけで、すべての駒の
配置を覚え、ゲーム展開を完璧に理解してしまう。超一流が、瞬時に膨大な情報を
処理するために活用しているのが「心的イメージ」だ。それは一体何なのか。

■第四章 能力の差はどうやって生まれるのか?
超一流のバイオリニストと、音楽教員になる道を選んだバイオリニスト。両者を比べると、
超一流は18歳までに、平均で4000時間も多く練習を積んでいた。だがそのレベルに
到達するには、練習時間以外にもある重要な要素が必要だった。

■第五章 なぜ経験は役に立たないのか?
意外にも年長の医師は、若手の医師と比べて医療の知識に乏しく、適切な治療の
提供能力にも欠けていることがわかっている。楽にこなせる範囲で満足し、
同じことを繰り返していては、一度身につけたスキルも徐々に落ちてしまうのだ。

 

ここは本を実際に読まないとわからないんですねー。気になる。

心的なイメージ、というのは、たとえば論理や理屈ではなく「絵」として状況を受け入れること、みたいな脳の使い方で、膨大な量の情報処理を驚くべき速度と精度でやってのける、みたいな感じでしょうか。

あるいは所謂「大局観」みたいなものも関わってきているのかも。これは棋士の羽生さんの書籍が超絶オモシロかったりしておすすめです。(どちらかというと実利や実用とはちょっと離れて心構え的な話が中心だったりします)

■第六章 苦しい練習を続けるテクニック
自身の限界を超える負荷をかけつづける限界的練習は、決して楽なものではない。
事実、超一流の中に、「練習が楽しい」と答える人など一人もいないのだ。
では、なぜそうした苦しい練習を続けられる人と、続けられない人がいるのだろうか。

■第七章 超一流になる子供の条件
心理学者のラズロ・ポルガーは、自身の子育てを通じて限界的練習の効果を実証した。
彼は三人の娘を全員チェスのトッププレーヤーに育てあげたのだ。
子供は超一流になるまでに四つのステップを踏む。その各段階で親がすべきことは何か。

この章では「練習の仕方(続け方)」「習熟におけるフェーズわけ」にフォーカスが当たっているようですね。

質の高いトレーニングは大事ですが、それを継続させる環境や戦略というのがさらに大事だったりしますもんね。いやあ、この辺はさすがに買わないと教えてくれないですね。

 

■第八章 「生まれながらの天才」はいるのか?
わずか11歳で協奏曲を書いたモーツァルト。だがその「作曲」は、他人の作品の
焼き直しであったことがわかっている。「生まれつきの才能」で超一流に
なった人などおらず、またトッププレーヤーに共通の遺伝的特徴なども存在しない。

■終 章 人生の可能性を切り拓く
限界的練習は、すでに多くの分野で活用されている。プロのスポーツチームはもちろん、
ノーベル物理学賞を受賞したカール・ワイマンは、限界的練習をもとに新たな
学習メソッドを作りあげた。私たちの仕事、学習すべてに応用できるのだ。

 

みんな、限界的練習をやろうぜ!で締めてますね。

こういった天才!!!才能!!!努力!!!偉業!!!!みたいな本って、「簡単にやっちゃいましょう」派と「地獄の苦しみでもがき続けよう」派に分かれると思っており、完全に後者なイメージを持ちました。

 

 ■でもたぶん読まない。

っていう感じで偉そうにいろいろ書いてみたけど、たぶんこれは読まないかな、と思いましたとさ。

もちろんこれは「本として質が低いからです!!」とかじゃ全然全然なくて、個人の思考の嗜好と指向の観点からして、読まなくていい。という判断を致しました。

と、いうのも、自分自身が何かの領域で「超一流になること」を目的で頑張るんだっけ、というのを考えた時、「別になんなくてもいいな。」とハラオチしてしまったからなんですね。

実際、自分の今の仕事や今後のキャリア、遊び方や生き方を考えると、確かに底辺レベルよりは超一流なほうがそうじゃないよりは良いんでしょうけど、それを目指して「がんばるぞ」ではない次第です。

そもそもルールやレギュレーションの決まった環境で、何かに測られながら頑張るのはもういいかなあ、と思っております。マーケターとして、戦略家として、一人の男性としては頑張るんですけど、別に超一流ではなくていいですね。周りが楽しく幸せな程度になれればいい。もしかしたらそれは超一流以上に頑張らなくてはならないかもしれない、でもそしたらそれは頑張るってだけですね。

自分は自分の満足と指標でやっていこう、と腹くくっていたみたいです。

(もちろん、その中には他者との比較によって見えるものもあるでしょうし。)

 

■HARD THINGS

もう一点、これ系の書籍が示唆してくれる内容に「困難との闘い方」というものもあるんでしょう。それは確かに知らないとマズそう、ということで別の書籍を読みました。

似たような本で言えばシリコンバレーの最強投資家と名高いベン・ホロウィッツによる、HARD THINGS

経営者や企業内でプロダクトやマーケティング戦略担当をしている人間の胃が痛くなるような書籍です。ぐえええ。

死にたくなったり逃げてしまいたくなったりするような絶望を前にして、初めて自身の手腕が試されてるのである、みたいなドS本です。

 

これはこれで超キツかった。読んでるだけなのに死ぬかと思ったし、人生イヤになりかけた。

でもそれなりに得るものはすごく多かったので、読んでよかったと思っております。

 

といった感じで、まさかのまさか

・読んでない本をレビューし

・別の本で締める

 

という記事でした。

 

なんつって。