日本代表のメダルラッシュな2017年世界卓球で、何が起こったのか

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どうもこんばんわ。

昼は暑くて夜は寒い、そんな6月ですね。もうすぐ梅雨がくるのかな。

 

知ってる人は知ってるし、知らない人は知らないんだろうけど、今年も世界卓球が開催されていた。ちょうど今日幕を下ろしたわけだけど、ここ8日間で個人戦(シングルス)とダブルス、混合ダブルスの3種目が行われ、各国から代表選手が揃い、文字通り「世界王者」を決める大会だ。

 

実は自分は中学から大学まで通して競技卓球を続けてきた。大学卒業後は学生時代ほどは打ちこめてないものの、月に数回はラケットを握るようにしている。

そんなこんなで、卓球人なためにここ数日は家で飲んだくれながら日本代表や中国のトップ選手の試合をえいやえいやと大興奮で見てたわけでした。

世界卓球2017という大会

今回の大会は個人的には結構センセーショナルで、ちょっといろいろ興奮してしまったのでここに残してみようとか思い立ったわけである。

日本代表陣の戦いっぷりから結果からいうと、ここ最近でもっとも豊作になった大会だったと思ってる。

今までの卓球の世界というのは

・中国めっちゃ強い

・日本、ドイツ、アジア諸国が鍔迫り合いしてる

 

みたいな状況だったわけだけど、プラスチックボールへのルール改正や、日本国内でのアスリートの強化環境が整備されたなどで男子でいう張本智和、女子だと伊藤美誠・平野美宇といった「世界で通用しちゃう中高生」が出現した。

彼らの特性は「身体的なリソースの転換」であると言える。これは何かというとプラスチックボールの変更による球威の低減の影響もあり、(成人以降の選手との)筋力の埋め合わせが実現できてしまった、ということに他ならない。

つまりは、勝利に必要な筋肉以外のリソースを手に入れた選手たちなんだと思っている。

 

当時小学生だったり中学生だった彼ら彼女らが、プロとして卓球で飯を食ってる選手たちを撃破してきたのにはしっかりとした理由と、卓球の進化論に裏打ちされた歴史的な背景がある。

 

けど、そんなことを書いてみても誰も喜ばないと思うし、いまは結構眠くなってしまったので、タイトルにあるとおり、ここでは観戦しながら唸ってしまった名勝負をいくつか紹介して終わろうと思う。結構眠くなってきてしまったしね。(2回目)

 

つまり今は、弧線vs直線 の時代

今回の日本代表選手たちが成果を残すことができた要因として、世界に対してここがユニークだからだった、と言えると思っている。

 

男子シングルス2回戦 MIZUTANI Jun VS HARIMOTO Tomokazu (WTTC 2017)

「日本男子最強の全日本選手権9連覇のリオ五輪メダリストマンvs男子中学生」である。

結果は、まさかの男子中学生が終始圧倒し、日本が誇る最強のチャンピオンをいきなり下した。

試合の動画を見てもらうとわかるかもしれないが、水谷は台からやや距離を取り、弧を描いたボールを中心にゲームを組み立てようとしている。

一方で張本は台の近くにべったり張り付き、直線的なボールを中心に試合を進めている。

昨今の卓球において、この「台の近くで」という要素がラリーの主導権を決める要素として重要性を増している。理由は、シンプルに「相手に与える時間を少なくできる」ためである。

この試合においても例外ではなく、ほぼすべてのラリーにおいて張本が先手をとり、多少リスキーでも攻撃をしかけている。

水谷としてはある程度中陣から押したり引いたりを以って相手の調子を崩して安全に勝ちに行きたかったのだろうが、その前に勝負が決まってしまった。という印象。

また、張本と同じくベスト8に残った丹羽についても、同様の特性がある。

筋力や技の引き出し数でいうともちろん丹羽のほうが深みや幅がある。

男子シングルス4回戦 丹羽vsオフチャロフ

 

実は女子でも似たようなパラダイムシフトは起こっている。それは前回の全日本選手権の試合が記憶に新しい。

全日本選手権2017 女子決勝 石川vs平野

ここでも全日本王者の石川は、弧線で勝負をした結果、直線の平野に敗れた。

女子は男子に比べ比較的台の付近で試合を展開することになる。そのためもともとラリーのピッチが早くなりやすい。

が、この平野はそのピッチがさらに速すぎる。

先日のアジア選手権においても並み居る中国人選手をそのピッチの速さと巧みなサービスで翻弄し、見事21年ぶりの日本人優勝を果たした。

 

女子中国人選手のここ数年のテーマは「卓球の男子化」だった。ボールがより飛ばなくなり、ラケット補助剤の規制もあいまってボールのスピードはより落ちた。そうなった中でもパワーは維持し、回転量と鋭いコースメイクで勝利することを進めてきた。前陣での早いピッチもありつつ、少し台から距離をとってパワフルなプレーで相手を圧倒する、といった方針だった。

もちろん、中国人選手に(最も)勝たねばならない石川も、同様の強化方針をとっていたと聞く。

それを球威と安定性を犠牲にしてもピッチに全振りをした平野が振り回す、ということが起こっていた。

今後はどうするか

じゃあ日本卓球の将来はもう明るいんだっけ、というとそうでもない。

今回の大会で言えば、混合ダブルスは優勝したものの、平野も張本も丹羽も、中国人選手には直接勝てていない。

それも、相手は弧線の選手だ。技の引き出し、勝負の駆け引き、そして強力なフィジカルから生まれる返球力と回転力の前に屈した。

混合ダブルスだって、中国は二軍選手&ドイツ人女子選手というちょっとイベント色強い組み合わせで迎えており、ユニークな戦型として世界に通用するが、それで勝てるかはまだわからない、というのが個人的な感想になる。

 

ちなみに男子の今大会の決勝はこちらの方々。

この両名を比較するのであれば、弧線の馬龍と、ピッチの樊 振東。

 

あえて比較するのであれば、そうなんだけど、このひとたちは弧線、パワー、そして直線の速さ。

結局全てを身につけてたりする。ここに対してどうやって勝っていくか。

 

難しいね。

だけれども、だからこそ奥が深くて、見て考えたりするだけで面白いんです。

 

 

なんつって。

 

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